アイゼンクの人格モデル
心理学における「アイゼンクの人格モデル」とは?
アイゼンクの人格モデルは、ドイツ生まれのイギリスの心理学者ハンス・アイゼンクによって提唱された性格理論です。
アイゼンクは、神経症と精神病の研究を通じて、人間の性格を2つの基本的な次元で説明できるという仮説を立てました。
2つの基本的な次元は以下の通りです。
内向性 vs. 外向性: 内向的な人は、刺激や報酬を内部から求める傾向があり、外向的な人は、刺激や報酬を外部から求める傾向があります。
神経症傾向 vs. 安定性: 神経症傾向の高い人は、不安や緊張を感じやすく、安定性の高い人は、感情が安定しており、ストレスに強い傾向があります。
アイゼンクは、内向性と神経症傾向の2つの次元を組み合わせることで、4つの性格類型を導き出しました。
4つの性格類型は以下の通りです。
内向型・神経症傾向型: 心配性で臆病な傾向があり、孤独を好む。
内向型・安定型: 慎重で思慮深い傾向があり、計画性がある。
外向型・神経症傾向型: 活発で社交的であるが、衝動的で気分屋な傾向がある。
外向型・安定型: 楽観的で積極的であり、リーダーシップを発揮することができる。
アイゼンクの人格モデルは、生物学的な基盤に基づいているという点が特徴です。
アイゼンクは、内向性と神経症傾向は、脳の生理機能の違いによって説明できると考えました。
アイゼンクの人格モデルは、性格を客観的に測定できる理論として、広く用いられています。
アイゼンクの人格モデルに基づいて開発された性格検査としては、EPQ(Eysenck Personality Questionnaire)があります。
EPQは、世界中で最も広く使用されている性格検査の一つであり、教育、人事、臨床など、様々な分野で活用されています。
参考URL
アイゼンクの性格理論 : アイゼンクは、人の類型は、特性から形成されると考え、類型論と特性論の統合を目指しました。 性格特性を、4つの水準の階層で捉えて定めています。 下位の階層から順番に記します。 また、因子分析によって、性格に3つの次元「内向- 外向は、大脳皮質の興奮のしやすさ」、「神経症傾向は、自律神経の安定性」という神経学的な特徴を示していると考えられています。
https://it-counselor.net/psychology-terms/eysenck-trait-theory
心理学用語集: パーソナリティの特性論
https://psychologist.x0.com/terms/154.html
【パーソナリティ理論】類型論と特性論を区別せよ - カリスマ社会福祉士
https://sw.self-sufficiency.jp/personality/
その他
アイゼンクの人格モデルは、心理学だけでなく、教育、人事、臨床など、様々な分野で研究されています。
アイゼンクの人格モデルを理解することは、自分自身や周りの人をより深く理解し、より良い人間関係を築く上で役立ちます。